SAYONARAデモンストレーション
2009年 08月 26日
そんな中、来月のメニューも考えてみたりする・・・
考えるだけで試作する余裕はないのですが。
過去のレシピやメニューを調べていたら、
先月のコルドン・ブルーでのスペシャルデモの記事を
アップしていないことに気付き、今さらですが・・・続きを。
何のことか、すっかりお忘れだと思いますが、
私がお世話になったコルドン・ブルーの主任教授、オリヴィエシェフが
退任されることになり、最後のスペシャルデモンストレーションが
行われたのです。当日は卒業生や同窓生が集まり、別れを惜しみました。
当日まで明かされていなかったメニューですが、
な、なんと、私が習ってみたかったエル・ブジの手法である化学実験が!
キサンタン(増粘剤)やグルコ(カルシウムの一種)を使い、
アルギン酸水溶液に浸す調理法。
デザートのデモンストレーションですが、冷凍して固めたベリーのジュレを、
(天井のミラーを写しているので逆さになっています)
アルギン酸水溶液に浸す。しばらく放置すると、周りに膜ができて中は溶ける。
それを静かに取り上げ、ベリーのピュレの中へ入れる。
再び、ゆっくり固める。
薄く覆われた膜の中はとろけるようなジュレ。
なるほど・・・。
マリネしたベリーを固めたピュレにマスカルポーネチーズのクリームを絞り、
その上にベリーのジュレをのせる。
実に繊細な作業である。
これはオリヴィエの最後のサプライズ!
上級クラスでも習う機会がなかった最先端の手法の伝授に
ただただ感激でした。オリヴィエ、有難う~(親しげ!?)
そして、試食の際にはシャンパーニュが振舞われ、
お楽しみの時間です!
前菜は、生姜風味の枝豆のブルーテ・豆腐のロワイヤル添え。
ロワイヤルとは洋風茶碗蒸しのようなものです。
最近、コルドンでも豆腐を使ったり米を使ったり、「ジャポネ」が注目されています。
とっても美味しい!お教室でも取り入れたいですね。
そして、コリアンダーを効かせた魚介のラヴィオリ。
すごーい手間がかかる内容ですが(笑)、複雑なだけに絶品!
これ作りたいな~・・・なんちゃってバージョンでトライしてみます。
最後は先程のデザート、完成形。
柔らかいジュレを口にほおばるとプチッとはじけてジュレが出てきます。
拙い表現でスミマセン、わかります??
とにかく、この食感は化学でしか作られない・・・。
エル・ブジではオリーブオイルを球体状に固めて、
あたかも黄金色のキャビアに見立てていたりするのです。
進化するフレンチ、そして明らかにヘルシー志向のフレンチが
今の時代の流れであります。
by chacochaco2008 | 2009-08-26 23:00 | 料理